「兄貴、どうしてすぐ死んでしまうん?」
Hell入りしたプレイヤーの多くが、街の中央で無惨に倒れ伏す傭兵の姿に絶望を覚えるのはディアブロ2あるある。
本記事ではAct2傭兵(通称:兄貴)を、できる限り長生きさせるために必要な装備&ルーンワードを紹介する内容となっています。
目指すは、トラヴィンカルで死なずにトレハン!
傭兵のオススメ鎧:優先度【高】
大きくDEFを稼げる胴体部分は、ダメージを直接的に減らせる重要部位。
特にAct2傭兵は真っ先に前線へ躍り出るため、依存度は高めです。
場合によっては、プレイヤー自身よりも良いモノを装備させるような選択肢もアリ。
ただしディアブロ2におけるDEFとは、回避率を指すことに注意。
受けるダメージそのものを減算するのはDR(Damage Reduction)とよばれるステータスです。
RW:Stone(石)
Shael + Um + pul + Lum
4ソケット鎧専用のルーンワード。
使用ルーンはHRこそ無いものの、シャエル以外がそこそこレア度の高いミドルクラス。
画像のベースはDEF400台後半だったはずなので、イシリアルベースで更にDEFを盛れます。
特筆すべきは高いDEF+と、Defence vs. Missile(遠隔攻撃へのDEF)でしょう。
Allレジも15ほど付いているので、頭で稼がなくともそこそこの属性防御値を獲得できます。
またさりげない筋力+が良い味を出していて、要求値の高いコロッサス・ヴォウジェ(CV)などを装備するのにも便利です。
これだけ見るとかなり地味めで「そんな装備で大丈夫か?」と聞きたくなりますが、大丈夫だ問題ない。
実際のところ高いDEF値は兄貴の生存率に大きく寄与するので、コスパを考慮した上での最善の選択が、このRW:Stoneだと個人的には感じています。
一部ユニークのイシリアル品はこの鎧を上回るDEFを持ちますが、より入手が容易なのはコチラのルーンワードです。
AmpやConviction、Fanaticismが重ならない限りは、Hellマップを涼しい顔で渡り歩けるようになりますよ。
RW:Fortitude(不屈)
El + Sol + Dol + Lo
RW:Stoneと同じく4ソケット鎧に使えるルーンワード。
一応武器でも発動できるものの、ほぼ鎧専用と考えて間違いないです。
コチラはLoルーンを使用する超級RWに分類され、本ページ内でも高価値なアイテムにカウントされます。
DEF+はRW:Stoneに比べ劣るものの、確率で発動するチリングアーマーが表面上の数値以上にDEFをプラスします。
Allレジも25-30と倍近くあり、頭抜きでもMaxレジに近い数値を持てますね。
またこのルーンワードは鎧に珍しく物理攻撃+が備わっており、それもなんと+300%という大盤振る舞い。
兄貴のライフ吸いが加速するため、生存性は抜群に向上するでしょう。
ただし最大の難点は『Loルーンを傭兵の鎧に使うべきか?』という部分。
同じLoルーンを必要とする対抗馬としては、物理ビルドの最終目標であるRW Griefです。
市場価値で考えると、RW Grief > RW Fortitude となります。
もちろんコスパ抜きで考えた場合は、傭兵用の最終防具で間違いはありません。
Loルーンがちょうど余っているのであれば、イシリアルベースの4ソケ高DEF鎧を探してみましょう。
RW:Treachery(不信)
Shael + Thul + Lem
3ソケット鎧専用のルーンワード。
使用ルーンが非常に廉価で、頑張ってLemルーンさえ拾えればすぐにでも発動できるのが強み。
前段までのものと比べて、防御力よりも攻撃で生存性を上げるタイプのデザインとなっています。
速い話が、「受け手に回るより攻撃速度を盛ってライフを吸いまくろう」というコンセプト。
IAS(攻速+)+45%という数字がどれだけ大きいかは、下記で分かるはずです。
通常攻撃
ベース速度\フレーム | 17 | 16 | 15 | 14 | 13 | 12 | 11 | 10 | 9 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
10 | 0 | 6 | 11 | 22 | 32 | 48 | 70 | 105 | 174 |
0 | 0 | 9 | 18 | 30 | 48 | 75 | 125 | ||
-10 | 0 | 6 | 16 | 30 | 52 | 89 |
Jab
ベース速度\フレーム | 17 | 16 | 15 | 14 | 13 | 12 | 11 | 10 | 9 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
10 | 0 | 5 | 11 | 22 | 35 | 56 | 89 | 147 | 292 |
0 | 0 | 9 | 20 | 37 | 63 | 105 | 200 | ||
-10 | 0 | 8 | 22 | 42 | 75 | 142 |
上記表で使用武器を照らし合わせてみてください。
仮に使用しているのが最速のスレッシャーorジャイアントスレッシャーであれば、このルーンワード単体で、通常攻撃もJabも11フレを達成できてしまいます。
武器のベース速度が分からない場合は、この記事を参考にしてください。
後述するアンダリエル頭で+20%、更にIASジュエルで15%を稼ぐと、10フレも視野に。
吠え馬場などの攻撃力に乏しいビルドでは兄貴がメインのダメージソースとなるため、この組み合わせはトレハン効率を押し上げるでしょう。
しかし難点はDEF+が少しも無いことで、遅延系の呪いor状態異常をもらってから遠距離攻撃を受けると、ライフを吸いに行く前に息絶えることもしばしば。
5%で発動のフェイド(Allレジ+、物理耐性+)はアテにするにはいささか心もとなく、やはり非攻撃時の脆さは目立ちます。
一気に至近距離へ飛べるテレポ持ちのソサや、エニグマ装備ならば問題なし。
赤ポを使うより敵に隣接する方が兄貴はガンガン回復します。
使用ルーンがとにかく安いので、ライフを吸える装備があるならとりあえず作ってみるのもオススメ。
育成用と割り切って、あとで乗り換えても充分お釣りは来ます。
適度なDEF値のレアorユニーク鎧
「ミドル以上のルーンなんてそんなに持ってねぇよ!」
「3ソケor4ソケの高DEF鎧が見つからない!」
という場合でも大丈夫。
ここまでの説明でなんとなく気付いた方も居られるでしょうが、兄貴を生存させるためのコツは、
DEF >> ライフスティール >>>> レジ
ぐらいのイメージです。
海外フォーラムでも、「とりあえずDEF盛っとけばそこそこ生きる」というのは共通認識として有り、それを示すようにイシリアルの高DEFベース鎧はHR以上の価値で取引されます。
ということでどうしてもルーンワードを発動できない場合には、レアかユニークの適当なイシリアル品でも充分に役立ちます。
※セット品でも可だが、セットアイテムはイシリアルにはならないのでDEFは相対的に低い。
黄色いスケスケ鎧を拾った時は、とりあえず鑑定してみるのをオススメ。
意外なほど高DEFなことがたまにありますよ。
ちなみに上記で挙げた4種類の鎧は、どれもHellをひと通り走った兄貴が身に付けていたものです。
職はソサやドルイドにアサシンとまちまちですが、なにかの参考になれば。
傭兵のオススメ頭:優先度【並】
大きくDEFを稼ぐのが傭兵の胴体の役割なら、頭はまた違った役割を求められます。
ひと言で言えば、ライフスティール。
高DEFも重要ですが、それだけでは兄貴は落ちます。しかし攻撃力に依存したライフが吸えるとなると、大幅に居座り力が高まっていきます。
そこで以下では、オススメのライフ吸い頭を紹介していきましょう。
Tal Head(タル頭)
正式名称は『Tal Rasha’s Horadric Crest』
ですが、『Tal Head』『タル頭』じゃないと逆に通じないと思います。
タルセットの中ではもっとも入手機会が多く、レア度が低いゆえに逆に市場に見当らない一品。
Pubで粘り強く募集したら、物好きがP-gemと交換してくれるかも。
ソーサレスには決して使われない反面、兄貴との相性は抜群。
ライフ+にAllレジ+と無駄なModがほぼ存在せず、さらに低い要求ステとレベルが優しいです。
コスパと性能を天秤にかけた場合に、もっとも推奨される傭兵兜は、このタル頭になります。
※ライフ吸収は難易度でペナルティがかかるので、純粋にダメージの10%を吸うわけでないことに注意。
Andy Head(アンディ頭)
正式名称は『Andariel’s Visage』
(アンダリエルの面)
Act1のボスを冠した頭装備で、レジスト部分が特徴的にデザインされています。
前段タル頭とやや似ているものの、コチラは更に攻撃的なModが搭載されていますね。
IAS+20%が最たるもので、素でも12~15フレを達成可能で、仮にRW:Treacheryと合わせるなら、通常攻撃10フレが見えてきます。
スキル+2や筋力+も地味に効いており、攻撃力の底上げとSTR要求の厳しいポールアームを装備するのに役立つでしょう。
なお、レベル15のPoison Novaは、2秒間で322 – 371なのでアテにはなりません。
ただしデメリットもいくつかアリ。
レベル要求が厳しい
タル頭がレベル66から付けられるのに対し、アンディ頭は83です。
レベル83というともはやHellクリア後の最終調整段階であることがほとんどで、肝心のHell攻略には役立ちそうもありません。
レジストが低くなる
アンディ頭はボス特性を反映して、なんとFireレジを-30%も低下させてしまいます。
このまま使用するのは致命的に危険なので、
必然的に『Act5のソケット追加クエ』『Ralルーン埋め込み(Fireレジ+30%)』という工程が必須となるでしょう。
鎧部分で他のレジを稼ぐのも大事。RW:StoneやRW:Fortitudeがベストですね。
また大きく加算されるPoisonレジですが、正直その他3属性に比べて毒は空気なので、ありがたみは大幅減。
ドロップし辛い
単純にユニークアイテムであるぶん、セットアイテムのタル頭よりも更にドロップ率は落ちてしまいます。
更にイシリアルのSTR良可変値は高価になるので、購入するのもなかなか財布にダメージが大きい一品でしょう。
と、一概にタル頭の上位互換とは呼べないものの、やはり攻撃的Modが強みとなるため、多くのプレイヤーが兄貴用頭の最終目標と位置付けているのも事実。
人によっては火レジを捨てて、Ralルーンの代わりにダメージ+IASジュエルを埋めたりもします。
またはIAS+火レジジュエルという選択肢もアリ。こちらはより防御的です。
コスパ抜きにすれば最強の頭装備で間違いはありません。
その他のライフ吸収頭
タル頭&アンディ頭以外にもいくつかライフ吸収の兜は存在します。しかし前段までに比べると、
『レジストが物足りない』『吸収値が低い』などの劣る点が見えており、実際に使用するとやや安定感に欠けることは確認済みです。
とはいえ現在ギアがまったく揃っていないのであれば、こうした頭装備も充分有用であることは間違いありません。
ライフが吸えるのと吸えないのでは兄貴の生存率は大きく違うため、繋ぎとしてこれらを運用するのは十二分にオススメですよ。
Guillaume’s Face(ギョーム頭)
英語圏では『G-Face』でお馴染みのセットアイテム。
仮に武器でライフ吸収を賄えている場合には、頭部位でCB(クラッシング・ブロー)を稼ぐことが一般的には推奨されています。
CBの有無は主にActボスの時短撃破に繋がるため、トレハンの効率を大いに高める場合があります。
このギョーム頭は廉価ながらも攻撃的なModをしっかり揃えているため、一部のプレイヤーからはソケット追加でIAS+ダメージジュエルを突っ込むほどに愛されています。
ただし本ページの主旨である【兄貴を生かす】という観点で見ると、防御的なステータスを一切持っていないのはやや不安。
また、『ライフ吸収の付くEliteベースのポールアーム』は1本しか存在せず、ほぼ後述するThe Reaper’s Tollとのセット運用が必須となります。
そうすると武器部分でのルーンワードが発動出来なくなるため、大幅にビルドを組み替える必要も出てきます。
正直、かなり使いどころが限定される装備。
頭は大人しくライフ吸収を選択しておくのがベターでしょう。
傭兵のオススメ武器:優先度【低】
Act2傭兵を選択するとはすなわち、『ポールアームでルーンワードを発動させろ』ということ。
つまりある意味では武器こそが本体であり、兄貴はそれに付属するModとも言えます。
つまり生存性を考えて武器を選択するのではなく、まず使いたい武器を選び、その上で兄貴を生存させる頭と鎧を選ぶのが正しい優先順位でしょう。
RW:Insight(洞察)
Ral + Tir + Tal + Sol
鉄板中の鉄板。
Meditation(瞑想)オーラでマナ回復をブーストするので、全ビルドに適合するのはご存知。
攻撃的なModはほぼ付かないので、大きな殲滅アップには期待できません。
と言っても、キッチリEliteベース+イシリアルで発動させれば、プレイヤーの足を引っ張らない程度の与ダメージはちゃんと出ます。
しかしこのベース選択こそがルーンワードにとって非常に重要で、仮にExceptionalベースや非イシリアルを選ぶと、与ダメージはガクッと落ちてしまいます。
そしてダメージ減はライフ吸収の低下と、殲滅力不足による集中砲火を招いてしまうため、結果的には生存性を下げてしまうことになります。
RW:Infinity(無限)
Ber + Mal + Ber + Ist
雷ビルドの最終目標。
Insightよりもダメージ+値が高く、更にCB+40%が付与されており、より攻撃的に仕上がっています。
敵キル時のCL発動はオマケのようなものですが、ある程度AOEとして機能するのは嬉しいところ。
最大の特徴は『レベル12Convictionオーラ』『雷撃耐性-45~55%』の部分。
Javazonや雷ソサ、罠アサシンがかなりのパワーアップを遂げます。
しかし【Berルーンx2】という壁はあまりにも大きく、自力の掘りで到達するのは年単位が予想されます……。
また、RW:Insightに慣れると、思いのほかマナ不足に戸惑うことがしばしば見られ、青ポを使わないためにはSOJやRW:Call to Armsなどでマナ最大値を底上げする工夫が必須となるでしょう。
HRにSOJ、CTA……富豪でないと揃わないですよね。
もちろんオススメのルーンワードではあるものの、本ページの主旨からは少し離れている一品かもしれません。
The Reaper’s Toll(リーパーズ・トール)
Eliteベースポールアームで唯一のライフ吸収Mod付。
吸収値は11~15%とかなり高めで、頭装備に頼らずに完結可能です。
またDEF無視が良い味を出しており、雑魚相手にミスが消えるのは大きなポイント。
最大のメリットは33%で投射されるDecrepify(衰弱)で、PI(物理無効)相手でも攻撃が通るようになります。
よって風ドルやZealotなど、物理ビルドが相手を選ばずに戦えるように。
Decrepifyはレベルで範囲が拡大。効果自体は変わらないので1でもOK。
仮にInsightが不要のビルドが組めているならば、この武器がベストチョイスとなるでしょう。
ただし難点は、イシリアル品が拾い辛い&高値であること。
上記画像のような非イシリアルだと大幅にダメージが落ちてしまうので、安定感は欠けてしまうでしょう。
トレハンで手に入れるにしてもかなり根気は必要なので、育成向けとは言えないのが実情です。
傭兵装備以外での生存率アップ方法
傭兵自身の装備枠以外でも、兄貴の生存率を底上げする工夫は可能です。
以下では、それらを紹介しましょう。
RW:Call to Arms(召集)
Amn + Ral + Mal + Ist + Ohm
バーバリアンの十八番である、
『Battle Command』『Battle Orders』を使用可能になるルーンワード。
スキル+1及び、ライフとマナがブーストされることで全体的な能力が向上します。
総ライフの高さは安定感に大きく関わるため、実はかなり重要なファクターだったりもします。
上記の私が使っているCTAですが、2/3/2の低可変値、いわゆる”ゴミCTA“の部類に入ります。
ではそのゴミCTAで、どれぐらいライフはブーストされるのか?
Before
After
意外と悪くないでしょう?約1.5倍のブーストです。
低可変値のRW:CTAは、Ohmルーンとそれほど変わらない値段で投げ売りされたりもするので、市場を見張っておくと掘り出し物が手に入るかもしれません。
とはいえ腐っても超級RWに分類されるため、決して廉価なバフアイテムとは呼べないのがネック。
効果自体は大きいので、いつかは裏装備に収めたい一品ではあります。
RW:Enigma(不和)
Jah + Ith + Ber
言わずと知れた最強ルーンワード。
スキル+2にテレポ、加算値でのDEF+が強烈に光る一品。
地味にMFも高めなので、トレハン効率をさらに押し上げちゃいます。
さてどうしてRW:Enigmaが兄貴の生存率を引き上げるかと言えば、それはテレポの効能に他なりません。
『戦闘中にライフが危険な域に入った』
『遠距離から一方的に撃たれている』
『優先的に狙いたいMobが居る』
『絡まれずに駆け抜けたい』
テレポがある場合は、上記の全状況を打破できます。
特に兄貴のライフが低くなった時の緊急離脱は大きなポイントで、これが使えるか使えないかで生存率は大幅に変わってきます。
しかし全プレイヤーの憧れであるゆえに、そうそう手に入るモノでもなく……
HRがふたつ、しかも上位に近いものというのは厳しいですね。
テレポ杖orテレポアミュなど
RW:Enigmaが使えなくとも、裏装備でテレポを搭載すれば当座の緊急離脱は行えます。
もちろんRW:CTAを使っている場合はトレードオフとなるものの、装備の安さでいえば大幅にコチラに分があります。
特にテレポ杖は店で購入可能なので、根気さえあればゴールドで買えるのがいいですよね。
番外編:Oak Sageによるライフブースト
プレイヤーがドルイドであるか、あるいはRW:Heart of the Oak(神木の心)を装備すれば、召喚物としてOak Sageを呼び出せます。
Oak Sageは旧版と比べてAIがやや改善されたため、突っ込み癖が減り、死に辛くなりました。
よってRW:CTAと同じように、ほぼ恒久的なライフブースト枠として考えてもいいでしょう。
Before
After
上記のショボブースト装備でも、兄貴のライフが倍近く跳ね上がります。
ドルイドプレイヤーであれば余ったスキルポイントは振ってしまっても良いと思われます。
ただしOak Sageが死ぬこともよくあるため、定期的な再召喚は必須。
RW:Heart of the Oakでの召喚は回数制限が設けられているので、ややストレスに感じる部分もあるかもしれません。
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