- マウスのダブルクリックが出来なくなった
- ファイルドラッグ中に選択が解除される
- シングルクリックのつもりがダブルクリックにされる
これらはチャタリングと呼ばれるマウスのトラブルです。
このページでは、マウスに起きた誤作動などの不具合を解消するための知識を解説していこうと思います。
そもそもチャタリングとは?
マウスの中にはスイッチ式の接点が搭載されており、それはクリックでON/OFFを切り替えるプッシュ型の回路です。
下図では、クリック時に触れるべき接点の簡易的な絵を描いています。
下のように押し込んだスイッチ回路がなんらかの原因で途切れると、ドラッグ失敗やクリック挙動の不具合が起きる仕組みになっています。
主にチャタリングとは、この回路がカチカチとON/OFFを繰り返す様子を指します。
原因1.汚れ
マウスの接点部分にホコリや髪の毛などが入り込むと、正しい導通を阻害します。
特に自宅内で犬などのペットを飼っている場合、気付かない内に体毛がマウス内部に入り込んでいることはよくあることです。
原因2.静電気
マウス内部に溜まった静電気によって、
誤作動を引き起こしている場合もあります。
主に身体から発している微細な静電気の帯電や、USBから送られる電圧の蓄積が原因と言われています。
かくいう僕もかなりの静電気体質でして、そのせいかマウストラブル頻度が非常に高めです。
原因3.経年劣化
クリックを繰り返すと、当然ながら内部部品は損耗していきます。
接点へのアプローチ力が弱まると、回路の接続に問題が発生するのです。
一般的なwebサーフィンやオフィスワークだけにPCを使用する人には、あまり馴染みのない現象かもしれません。
しかしハードコアなPCゲーマーの場合、かなりの勢いでマウスは消耗していきます。
特に、対人のFPSやDotA系のゲームではそれらが顕著です。
- 激しいタップ射撃
- 緊張する場面でのホールドADS
- 秒を争うスキル発射&ムーブ
ゲーム中に想像以上に力を込めてクリックしていることは多く、PCゲーマーにとってのマウスは消耗品と呼ばれます。
チャタリング対策
では具体的なチャタリングへの対策を講じていきましょう。
マウスの清掃
おすすめ
マウスを定期的に清潔に保つようにしましょう。
思いのほか手垢などで汚れがちであるため、衛生的にもその方が好ましいです。
また接点部分に入り込んだホコリや毛を飛ばすにはエアーダスターなどが推奨されますが、こんなものは息をフーッと吹きかけるだけでも充分です。
ファミコンカセットみたいなもんですよね。
接点復活剤注入
非推奨
マウス接点に対して復活剤を注入する方法。
導通の悪くなった接点に対して、油と溶剤の混ざったスプレーで清掃と潤滑を行う仕組みです。
効果的と言われる反面、分解を伴うため難易度が高いです。
まずご自身の、手元のマウスを見てみるといいと思います。
それを分解して、正しく組み立て直せる自信がありますか?
多くのマウスはユーザー自身による分解を考慮して作られていないため、接合には隠しネジなどが使われています。
大半は分解が上手くいっても、組み立ての手順を忘れてどうにもならなくなるパターンに陥るでしょう。
復活剤自体のコストは最安で300円程度とリーズナブル。
しかし使用すべきグリスの種類や、塗布しても構わない部位&いけない部位などの知識が求められます。
なんにしろ、機械工作の苦手な素人が時間を費やすには非常にコスパが悪いためにオススメ出来ません。
マウスの放電
おすすめ
手順は簡単で、まず有線マウスならケーブルを抜き、無線マウスなら電池を取り外します。
その後、マウス左や右などのボタンを押しっぱなしにするか、或いはがむしゃらに連打します。
たったこれだけで、マウス内部に帯電していた静電気が放出されるのです。
かなりオススメの方法。
チャタリング防止ソフト導入
非推奨
PCソフトウェア側で、
チャタリングを読み込まないようにするものがあります。
しかしこれは、まったく問題の本質を無視した行動であるため推奨しません。
デバイスの問題をソフトで覆い隠すのは、破れたTシャツの上にセーターを着るようなものです。
どれだけ見た目がセーターに見えても、中のTシャツが破れていることには変わりはないのですから。
どうしてもコストをかけたくない時のみ、選択する手段と言えます。
電池交換(無線式に限る)
ケースバイケース
廉価な無線マウスだと、
単三や単四電池を使用していることが多いです。
エネループなどのリサイクル方式で繰り返し充電をしている場合、電池自体の性能が劣化していきます。
場合によってはそれが原因で、正しい導通を導けずにチャタリングを起こしていることもあるのです。
よって、電池の新調が最も良い解決手段になる場合もあるでしょう。
しかしマウス自体が原因ではないと判定し切ることは難しく、結果的に無駄な投資になる恐れもあります。
何をやってもダメな時
残念ですが、上記の方法を試してもすべてのマウスが元通りになることはありません。
特にハードなPCゲームをプレイしていると、かなり頻繁に破損します。
(僕もBF4やOVER WATCHでは、さんざんな酷使でいくつもマウスを買い換えました)
そこでここでは、僕が15年間PCゲームをプレイしてきた中でも、現在進行形で最もお気に入りのマウスを紹介します。
プレイ歴15年で最もオススメのマウス
ズバリ、G703です。
G703の良いところ
- ほぼ遅延ナシ(人間に感知出来ないレベル)
- コードを気にしなくてもいい、圧倒的解放感
- 本体が軽い(ウェイト取り付けも可能)
- 電池の持ちが長い
- クリック感良し
- 見た目クール
昔の無線マウスのイメージだと、
こんな不満が多かったと思います。
でもG703は、そういう問題点をことごとくクリアしています。
使い勝手はほぼ有線マウスなのに、コードレスなしあわせ。
G703の悪いところ
× USBポートを2か所占有する
マウス市場はかなりピンキリで、
ワンコインに近いものから、万札が飛んでしまうものまでさまざまです。
その中でG703はAmazon価格で約10,000円と、そこそこのお値段になっています。
またBlueToothペアリング用と、充電ケーブル用のUSBポートを要求します。
ハブなどで増設していれば問題にはなりませんが、すでに空きが無い場合は対応策を講じる必要があります。
今や当然となったソフトウェアでの管理
今の時代では当然とも言える、ソフトウェア上での管理画面。
もちろん、G703もLogicoolのソフトで管理可能です。
ホームでは、残り駆動時間の目安を教えてくれます。
この他マウス本体のLED色が変わる仕様も搭載されているので、急な電池切れにあうことはほぼありません。
ボタンごとの設定や、DPIレベルを細かく設定出来ます。
スナイパーライフルを使うような、センシを落としたい時にDPIボタンが活躍しますね。
好みのLED色を選択出来ます。
ライト効果のブリージングがかなりイケてるんですよ、これがまた。
文字通り、呼吸している感じになります。
各設定の、電力消費目安を知らせてくれます。
驚きなのは、残り24%でも6時間も駆動出来る部分。
かなりエコなヤツなんです。
表面のチューニングでは、マウスパッドごとの最適化を自動で図ってくれます。
ふたつ以上セッティングを記憶出来るのがミソ。
充電方法は、安心&安全&簡単
USBやマイクロUSBでは、抜き差しで端子を痛める事故が起きがちです。
さて、G703はどうか?
この細かい部分の気配りが神っすわ…!
間違えようのない端子表裏と、サイドにニョキッ、と生えてるサポートのツメ。
ほぼ100%で、端子が痛まない充電を行えるように仕上がっています。
しかもケーブルを挿した状態では普通に有線マウスとして動くもんで、作業中断のリスクは皆無。
充電時間は?
上記の状態から、30分間充電してみました。
24% > 52%
かなり素早い充電であることがうかがえます。
ひと風呂浴びている最中や、YouTube動画を観ている時などに片手間で挿しておくだけで、ほぼ半永久機関が完成してしまいます。
最長駆動時間は?
以下はおよそ1年ほど使用した、そこそこ劣化のあると思われる僕のマウスステータスです。
- 常時点灯
- ブリージング
- ライトオフ
100% > 22 ~ 33時間
ライトの状態によって、およそ10時間程度の幅が生まれます。
とはいえ常時点灯でも22時間もあります。
なかなか連続でこれほど使用し続けることは無いでしょうから、バッテリー切れで悩むシーン自体が稀有と思います。
遅延はどれぐらい?
ロジクールいわく、 1ms とのこと。
1ms = 1秒の1000分の1秒
これを体感出来るなら、もう人間の域を超えてますぜ…!
少なくとも僕が使っていて、遅延のせいで対人に負けたと思ったことは一度もありません。
専用マウスパッドで完全な永久機関化
POWERPLAYというマウスパッドを併用することで、常時ワイヤレス給電が実現可能です。
予算を惜しまない場合、究極にストレスフリーな環境を手にすることが出来るでしょう。
まとめ
- マウスの接点部を清掃
- マウス内部の帯電した静電気を放電
- 無線マウスならば充電池の消耗を疑う
- どうしてもダメなら新しいマウスを仕入れる
どうでしょう、チャタリングは改善しましたか?
使用環境によってはマウスは消耗品であるため、驚くほど高頻度に買い替えを強いられます。
(僕自身、15年で10個以上を使ってきました)
とはいえ、まだまだ使えるものを廃棄してしまうのは勿体ない。
出来るだけの対策を打ち出して、擦り切れるまでマウスを使い倒していきましょう。
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